それぞれが作用し家にもたらすものを考えてみた。

ソトニワと呼ばれる玄関前のデッキからすでに物語は始まっています。
家の中に足を踏み入れる前に、すでにもうワクワクしてしまう仕掛けとデザインを作ってしまう。
一目その家を見たときから、心を掴まれて離さないのです。

そのソトニワのデッキから家の中へ。
すぐに現れるのは“ウチニワ”と呼ばれる吹き抜けの廊下と階段室のような空間。
ただこれが普通の廊下ではありません・・・
まるでギャラリーのエントランスかと錯覚するかのように洗練された空間。
正面の大きな窓からも、天窓からも、各居室からも溢れる自然光。
とても明るくて、通常一戸建てだと個性を失ってしまいがちな廊下の空間がむしろ活き活きとしているのがこの家の特徴です。

このウチニワのもたらす効果はデザイン面だけではなく、イスやベンチ、棚を据えてひとつの空間として仕上げてもらうも可。
また、左右に分断された家の構造を光を通しながら繋ぎ、吹き抜けによって上下階の空間ですらも繋いでしまう家の要となる大切な空間。
贅沢でありながらも家族全員が行き来するこの空間が、この家になくてはならないウチニワを生んだのです。

1階は個室として使える仕様で3部屋。
2階へ上ると、キッチンダイニングとリビングに分かれた2つの空間と、ソトノマと呼ばれるインナーデッキの外空間。
屋根があるため、家の延長線上として外の息吹を感じられるリビングのような定義。
バルコニーよりもプライベート感があり、思い切りくつろぐことができるのも嬉しいところ。
2階の空間をより楽しめるようにと作られたソトノマ、このアイディアは目から鱗でした。

2階にリビング空間を持ってきたことで、一目を気にせずゆったりと明るい空間で寛げる素晴らしい家が出来上がりました。
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