捨ててしまったものを
無機質なフェンス
鉛色の共用廊下
非常口のような扉
冷たくて、感情がないような機械のような建物。
屋上から見るただただ広い空が、なんだか無性にセンチメンタルな気分にさせてくれる。
和室の名残が残った室内は、昔住んでいたい人を記憶しているようで、
その記憶もまた無慈悲なレコーディングとしてシステマチックに残っているだけのような。
それでも扉を開け放った時に部屋全体に差し込んでくる光が
誰かが玄関先においた色とりどりの花が
まるで荒廃したフェンスに止まったアゲハチョウのように
無機質な空間にそっと明かりを灯してくれる。
【備考】
・近隣で工事中のため、日中工事音が聞こえます。
・ペット飼育の場合敷金1ヶ月積み増し
・1階には居酒屋、及びコインランドリーが入っています