まるでお宿のような。
さて、今夜の宿はここ。
なかなか予約が取れないんだよな。
なにやら2年に一度の周期でチャンスが来るんだとか?
そして、ついに予約が取れたってわけだ。
まずは電話で。
「あ、すみません。予約をお願いします。
アールストア、伊藤で16時から。」
よし、予約完了だ。
当日現地へ行くと、まずはチェックインだ。
とりあえずエントランスへ。
…あれ、おかしいな。
仲居さんも、
女将さんもどこにもいやしないじゃないか。
……。
あ。
(建物周りを2周ほど、探してみましたがいる訳がありません。)
…そう、賃貸なのですから。
こちらのお宿、ではなくアパート、
どうやら板倉工法という伝統的な手法で作られたそう。
本来は倉庫をつくる時にこの工法を用いるんだとか。
それを住宅に採用する、非常に興味深い建築なのです。
しかし、この築年数を見て更に驚きました。
まさかの平成生まれ。
それも10年代以降。
感激です。
今後の日本にこんな住宅が増えれば
なんて誇らしい建築文化なんだろうと想像しただけで興奮だ。
内装は全面に無垢材を使用。
無加工によるそのテクスチャ、偽りのない洗練されたデザイン。
なにより経年変化も楽しめるという、長く住まう意味さえも見いだせる。
そして、この嫌味のない木材の香り。
自然由来のかおりは、心身ともに癒されます。
ていねいに。
ゆったりと。
そんな時間を過ごすための、
とっておきのおへや。